第3回情報リテラシー論
「検索エンジンの変遷と進化」


今回はYahooやGoogleを代表とする検索エンジンの特性や今までとこれからについて学んだ。




 Webサイトの数は19億でピークを迎え減少するかもしれないという。
http://www.internetlivestats.com/total-number-of-websites/
上記のリンクでは世界中のWebサイトの数の変化をまとめている。2018年10月に総Webサイト数は19億でピークを迎え、2019年には17億2000万程に減少、増減を繰り返しているのが現状だ。

ネットを利用してビジネスを行うことが増えている現代日本で、Webサイトには見やすさや使いやすさ、信頼性がますます求められるだろう。また、新しいネットサービスの誕生も期待したいところだ。




 2019年3月時点で世界の検索エンジンのシェアはGoogleが7割を占める。


Google検索エンジンの運営費はアドワーズやアドセンスの広告費による収入である。Googleはいわばネット社会の大きな広告代理店といえる。

検索の精度を高めることで利用者数を増やし、広告費の売上を保っているのだ。この経緯を知るとGoogleの使いやすさやシンプルさに納得である。




日本で利用者がまだまだ多いYahoo!JAPANについて。

Yahooはパソコン初心者が「ホームページに設定する」ことでその利用者数を保ちポータルサイトとして成功したという背景を持っている。

(そういえば僕の小学校のパソコンの授業でもYahooキッズばかりが使われていたなぁ…)


Yahooは人が審査してカテゴリ分けを手動で行っていたディレクトリ検索サービスである。

時代の流れと共にお金を払ったサイト程優先して表示するカテゴリ登録システムが生まれ、ユーザーが求める情報を提供できなくなってしまった。カテゴリサービスというYahooの検索エンジン根幹が破綻してしまったのだ。

世界各国でのサービスが終了したYahoo検索エンジンだが、日本ではまだ運用されている。





Yahoo派やGoogle派で派閥が生まれている日本のWeb事情ではあるが、

実は2010年12月から2年間この2社は検索業務が提携していた。YahooとGoogleどちらで検索しても実は検索結果が同じである。


では2社は何が違うのか。


それはYahoo社の関連サービスの存在感にあるといえる。
同様のワードで調べでも、Yahooは知恵袋やneverまとめや画像検索結果などを独自にまとめて表示してくる。ここで好き嫌いが生じるようだ。


Googleの話に戻るが、現在リンクの共有方法が多様化し、SEO対策がしにくくなっていることが問題となりつつある。


SEO対策とは「検索エンジン最適化」の意で、キーワード検索の際に表示する順位を決める方法である。

それがFacebookやTwitterなど多様なサービスから行われるリンクの貼り付けにより困難になっているのだ。




僕らにとって友人たちとリンクを利用した情報共有はじまる当たり前になっているように、分からないことは瞬時にスマホで調べるように、僕らのコミュニケーション方法や記憶方法は変質化してきた。
 「世界コミュニケーションの日」ローマ法王ベネディクト16世は検索エンジンやソーシャルネットワークの多用に関して、「より深く理解し合うために「沈黙」を大切にしよう」と黙考の重要さを述べた。







インターネットの隆盛に伴い大きく変容してしまった僕ら人間の関わり合いについて、立ち止まって見つめ直す必要があるのではないだろうかとふと考える。ネット上の言葉のみの交流には互いの「表情」や「声の抑揚」は含まれていない。だからこそ時間をかけて関係を育んだり、相手の心をいっそう考えて発言するべきである。また、知識は検索エンジンで瞬時に単語を調べるだけで得るものではないと気づき、熟考の後に検索エンジンを利用したりするべきだと考える。

インターネットの使い方を見直すことで人間はより良い生活、平和という真理を得るのではないだろうか。








担当教員
イーンスパイア株式会社代表取締役 ネットビジネス・アナリスト
 横田秀珠